芦名 雅 / 第2話

二日目

山荘の探索は、おおむね終わった。 昨日見落としがないかもう一度調べてみたが、新しい発見は何もない。 食料はある。 ノートもある。 衣服もある。 それ以外は、本当に何もない。 水だけはどうにかしなければならない。 そのため、雪を集めようと思い外へ出た。 失敗だった。 五分も経たないうちに、手の感覚がなくなった。 厚着をしていたはずなのに、指先から痛みが消え、そのあと何も感じなくなった。 慌てて山荘へ戻った。 あの吹雪の中を歩いて移動するのは不可能だ。 少なくとも今の私には。 雪は入口の近くで十分確保できた。 暖炉の火を利用して雪を溶かし、工夫して水を集めた。 なぜそんな方法を思いついたのかは分からない。 記憶はない。 だが、知識だけは残っている。 相変わらず妙な感覚だ。 飲み水の心配は、しばらくしなくて済みそうだ。 それはありがたい。 ……だが。 これから、どうすればいい。 食料が尽きるまで、この山荘で生き延びるのか。 吹雪が止むのを待つのか。 それとも、いつか誰かが助けに来るのを信じるのか。 そもそも、誰が私を助けに来るというのだろう。 私が誰なのかさえ、分からないのに。 今日は昨日より静かだった。 それが、少しだけ怖い。

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